イノベーションが起こりやすい組織作りに必要な事って何だろう?

イノベーションが起こりやすい組織作りって何だろう?

「イノベーションが起こりやすい組織作りを行うには何が必要なんだろ~?何をどーしたらいいんだろ~? (・_・;) 」
「どんな組織だったらイノベーションが生まれにくくなっちゃうんだろ~?どんな組織だったらイノベーションを起こしやすいんだろ~? (´ε`;) 」

「ってゆーか、そもそもイノベーションって何だろ~?イノベーションの定義とか意味とかって何なんだろ~? ( ゜д゜) 」
「イノベーションって日本語では技術革新って訳されているみたいだけど、なーんか違和感があるような気がするんだけど??? ( ̄○ ̄;) 」

などなど・・・

「三方よしの経営相談」「組織人事戦略(戦略的な組織づくり)」「組織力の強化や向上」「組織人事戦略(戦略的な組織づくり)」「経営に役立つ情報活用(IT活用・ICT活用)」などのお手伝いを行なっているからなのか・・・

このような疑問の声をお聞きすることもあるんですけど・・・

こーゆー疑問って意外と大事

なのかも~???
(`・ω・´)

なーんて感じるコトもあるのと、それにコレってもしかしたら・・・

何のため?誰のため?について考えると気づくことって?
何のため?誰のため?について考えると気づくことって? (´・ω・`) どうする?何をする?ばっか考えるのではなく、何のため?誰のため?についてもたまには考えて欲しいって社長に言われたんだけど、どーゆー意味なんだろ~? (・_・;) などなど・・・
貢献とは?会社や売上への貢献と社会貢献との関係って?
貢献って何? ( ゜Д゜) 会社への貢献とか売上や利益への貢献って、社会貢献や国際貢献とはどんな関係がある?何をすることが貢献?成果との違いって?自分が担当している仕事や業務が顧客や社会に貢献しているって実感が持てないのって何でだろ~? (; ̄ェ ̄)
人事制度や人事システムとは?考え方や作り方って?
人事制度や人事システムって何? (;´д`) 自社に適した人事制度や人事システムの考え方や作り方って?人事に関するシステムを考えるってどーゆーコト?考えるメリットって?バラバラに考えて後でテキトーにくっつけたらダメ?( ´△`;) などなど・・・
組織力を強化・向上する方法とは?必要な組織の判断基準って?
組織力を強化・向上する方法って? (・_・;) 普通は何からやる?どんな手順で何からどーしたらいい?組織力の強化・向上マニュアルってないものなのかな~?何をどう強化・向上したらいい?どこから手をつけたらいいんだろ~?(;・∀・)などなど・・・
現場力の意味や定義とは?現場力の強化や向上って?
現場力の意味や定義って?( ̄ー ̄?)現場力の強化や向上ってどーゆーコト?何をどーしたら現場力が向上する?強化できる?そもそも現場ってどこ?社長と管理職が言う現場力の強化や向上って微妙に意味が違うような気がするんだけど? (;´д`) などなど・・・
付加価値を高めるには?付加価値の向上と組織力との関係って?
付加価値って何? (;´д`) 付加価値を高めるには何をする?付加価値の向上って?どーゆー意味?組織力や現場力との関係って?付加価値を高める、付加価値の向上、付加価値の創造って聞いてもピンと来ないし違和感もあるんだけど? (ーー;) などなど・・・
新規事業・新製品・新サービスの考え方とは?必要なことって?
新規事業・新製品・新サービスの考え方って? (;゜д゜) 考えるのに必要なことって?いいアイデアやネタが思い浮かばないんだけど。リスクゼロで絶対に儲かる新規事業って?軌道にのるまで何年ぐらいかかる?下請けから脱却できる? (ーー;) などなど・・・
不平や不満、愚痴を経営資源ととらえると気づく事って?
不平や不満、愚痴って経営資源やニーズととらえることもできるのかも?(。・ ・) 不平や不満、愚痴がなければ生まれることがなかった製品やサービスって意外とたくさんあるかも?もっと活用しないともったいないのかも?ヽ(´ー`)ノ なーんて・・・
アイデアが出やすい組織と出て来ない組織の違いって?
アイデアが出やすい組織と出て来ない組織の違いって何? p(´⌒`q) 新製品や新サービスの開発につながるアイデアが従業員から出て来ないし。何をどう改善したら面白いアイデアやいいアイデアが出やすい組織になる?何が必要? ( TДT) などなど・・・
創造力と想像力の違いや関連性って何だろう?
創造力と想像力の違いって? (;゜∇゜) 関連性って?必要になる時って?創造力や想像力を育成するメリットって?ウチの会社の従業員だと創造力と想像力のどちらを育成する必要がある?どーしたら育成できる?どんな教育が適している?(;´д`) などなど・・・
問題のとらえ方を変えると見えて来ることや気づくことって?
問題のとらえ方を変えると見えて来ることや気づくことって何かあるんじゃーないかな~? (〃 ̄▽ ̄)o 問題や弱みも見方を変えればピンチをチャンスに変える機会ともとらえられるんじゃーないかな~?なーんて感じるコトもあるので・・・o(*⌒O⌒)b
機会と脅威とは?自社にとっての最適な見つけ方や考え方って?
機会と脅威って何? (T▽T) 機会と脅威の違いって?機会と脅威の見つけ方や考え方って?機会はどう考えたら見つけられる?SWOT分析をやっていると脅威はいっぱい見つかるけど機会が見つからないしどーしたらいい?( ノД`) などなど・・・
自社の強みと弱みの見つけ方とは?判断基準って?
自社の強みと弱みの見つけ方って?σ( ̄∇ ̄;) 強みか弱みかの判断基準って?自社の強みと弱みを把握する方法って?自社のことなのに、どーしてわかりそうでわからないんだろ~?だから自社の状況や現状もわからないのかも? ヽ(;▽;)ノ などなど・・・
日本人の強みや弱みとは?外国人には真似できない事って?(1)
日本人の強みや弱みって何だろ~?( ̄ー ̄?)外国人には真似できない日本人の強みや日本人が気づいていない強みって何かないかな? 強みってある?日本人の弱みはわかるけど、日本人の強みが何かわからないんだけど・・・ (|||▽ ) などなど・・・
日本の良さとは?外国人や海外経験のある日本人が感じる事って?(1)
日本の良さって何だろーか? (`・ω・´) 日本人ならではのいいところってどんなところ?日本に滞在したことがある外国人だからこそ気づくことができる、日本の良さとか日本人ならではのいいところって何だろーか?(。・ω・。) などなどについて・・・
人間にしかできないこと、人間だからできることって?
人間にしかできないこと、人間だからできることって何? ( ゜Д゜) 人間にしかできないことや人間だからできることの考え方って?コンピュータ(パソコン)にはできないことって?人間の方が得意なことや苦手なことって?(´・ω・`) などなど・・・

などなどにも、ある意味関係するっちゃーする面もあるのかも~???

なーんて感じるコトもあるので・・・

そもそもの話、イノベーションって何だろーか?
何がイノベーションと言えて、何がイノベーションとは言えないんだろーか?
どんな時にはイノベーションとやらが必要で、どんな時には必要じゃないんだろーか?

イノベーションのメリットやデメリットって、いったい何なんだろーか?
それは、誰にとってのメリットやデメリットなんだろーか?

どんな組織だったら、イノベーションを起こしやすいんだろーか?
どんな組織だったら、イノベーションが起きにくいんだろーか?

イノベーションを起こりやすい組織作りには、何が必要なんだろーか?
イノベーションを起こりやすい組織と、イノベーションが生まれにくい組織の違いって何なんだろーか?

組織って、何のために存在するんだろーか?
組織って、誰のために存在するんだろーか?

イノベーションって、起こすものなんだろーか?
それとも、起きるものなんだろーか?

イノベーションって、何のために必要なんだろーか?
イノベーションって、誰のために必要なんだろーか?

イノベーションをが起こりやすい組織を作ることって、目的なんだろーか?
それとも手段なんだろーか?
手段だとしたら、目的は何なんだろーか?

などなども含めて、一緒に考えてみません? (^^)
あ、モチロン、「自律的に」という意味で。

ちょっと興味あるかも~?
って言ってくださる方は、お付き合いいただけると嬉しいです。
(^^)/

イノベーションが起こりやすい組織作りに必要な事って何だろう?
(パート1)

んーと・・・

まずは、例えばこんなのから考えてみるのはどーでしょう?
(⌒▽⌒)ノ

イノベーションとは?

e-Words
まったく新しい発想、革新的な手段・方法(の創造)、新機軸、などの意味を持つ英単語。

画期的な新技術やまったく新しい物事の仕組みを創造し、世の中に変革を促すこと。
「技術革新」あるいは単に「革新」と訳されることもある。

コトバンク
語源は英語で「変革する」「刷新する」という意味の動詞 innovate の名詞形 innovation。
経済活動において既存のモデルから飛躍し、新規モデルへと移行することを意味します。

日本語ではよく「技術革新」の同義語として使われますが、本来は新しい技術を開発するだけでなく、従来のモノ、しくみ、組織などを改革して社会的に意義のある新たな価値を創造し、社会に大きな変化をもたらす活動全般を指すきわめて広義な概念です。

オーストリアの経済学者シュンベーターが、企業発展のためにはイノベーションが必要であるとし、4つの条件をあげている。

シュンベーターは、イノベーションを企業の活力源としてとらえたのであるが、今日では、イノベーションは、技術革新の意味に用いられることが多く、画期的な技術開発が経済社会や生活に与える影響について関心が寄せられるようになっている。

米国の経営学者クリステンセンは、「一見、関係なさそうな事柄を結びつける思考」と定義した。

インターネットの登場など、これまでの産業のあり方を覆すようなものは「破壊的イノベーション」と呼ばれる。

ウィキペディア
イノベーションとは、物事の「新結合」「新機軸」「新しい切り口」「新しい捉え方」「新しい活用法」(を創造する行為)のこと。

一般には新しい技術の発明と誤解されているが、それだけでなく新しいアイデアから社会的意義のある新たな価値を創造し、社会的に大きな変化を齎す自発的な人・組織・社会の幅広い変革を意味する。

つまり、それまでのモノ・仕組みなどに対して全く新しい技術や考え方を取り入れて新たな価値を生み出して社会的に大きな変化を起こすことを指す。

これまで、イノベーションはよく「技術革新」や「経営革新」或いは単に「革新」・「刷新」などと言い換えられてきた。
これは1958年の『経済白書』において、イノベーションが技術革新と訳されたことに由来すると謂われている。
当時の経済発展の要因は技術そのものであった例が多く、イノベーションは「技術革新」と訳されたのかもしれない。

しかし、イノベーションとは技術的な革新に留まらず、世の中に普及する新しい概念を全般に指す言葉である。

持続的イノベーションとは?

goo辞書
既存の製品やサービスの性能・品質などを、継続的に向上させていくイノベーション。
持続的技術による進歩。

情報マネジメント用語辞典
企業が顧客のニーズを満たすべく、自社の製品やサービス、およびそれを生み出す諸プロセスに関して、性能向上を図るために行うイノベーションのこと。

さまざまな業界で行われる技術進歩のほとんどは持続的なもので、漸進的な技術改良もあれば、抜本的な技術革新もある。

いずれにしても持続的イノベーションは、主要市場における既存顧客が示す価値基準に沿って行われるものであり、企業にとっては既存顧客に見放されないための“生き残り”イノベーションといえる。

破壊的イノベーションとは?

goo辞書
破壊的技術によってもたらされるイノベーション。

ウィキペディア
従来の価値基準のもとではむしろ性能を低下させるが、新しい価値基準の下では従来製品よりも優れた特長を持つ新技術で、また、このような技術、製品、ビジネスモデルがもたらす変化を破壊的イノベーションという。

情報マネジメント用語辞典
「破壊的イノベーション」とは、狭義には一時的に主要性能を下げながら異なる価値を提供する“技術イノベーション”をいうが、広義には別市場で根付いた後に持続的な改良によって性能向上を果たし、既存の主要市場をも浸食してしまう“産業イノベーション”のモデルを意味している。

クリステンセンは、著書『The Innovator’s Dilemma』においてイノベーションには「持続的イノベーション」と「破壊的イノベーション」の2つがあるとし、市場のリーダーであるような優良企業は前者に最適化された組織やプロセスを持つがゆえに、後者を見落とし、失敗する場合があることを示唆した。

クリステンセンは、特に繰り返し業界リーダーが入れ替わったHDD業界を取り上げ、この現象を説明している。

1980年代の8インチドライブから5.25インチドライブへのアーキテクチャの移行についていえば、1981年の時点で8インチドライブの容量は60MBであるのに対して、5.25インチドライブの容量は10MBしかなかった。
8インチドライブの主要顧客であるミニコンメーカーにとって、5.25インチドライブの記憶容量は性能的に不足していたのである。しかし、別市場(このときはデスクトップPC市場)で5.25インチドライブは受け入れられ、その結果として5.25インチドライブの継続的な技術改良が始まり、数年のうちに主要指標でも8インチドライブの性能を凌駕し、8インチドライブ市場は縮小することになった。

イノベーションのジレンマとは?

ウィキペディア
イノベーションのジレンマとは、巨大企業が新興企業の前に力を失う理由を説明した企業経営の理論。

大企業にとって、新興の事業や技術は、小さく魅力なく映るだけでなく、カニバリズムによって既存の事業を破壊する可能性がある。

発生の経緯

  1. 優良企業は、顧客のニーズに応えて従来製品の改良を進め、ニーズのないアイデアを切り捨てる。
    優良企業は、持続的イノベーションのプロセスで自社の事業を成り立たせているため、破壊的イノベーションを軽視する。
  2. 優良企業の持続的イノベーションの成果は、ある段階で顧客のニーズを超えてしまう。
    そして、それ以降、顧客は、そうした成果以外の側面に目を向け始め、破壊的イノベーションの存在が無視できない力を持つようになる。
  3. 他社の破壊的イノベーションの価値が市場で広く認められる。
    その結果、優良企業の提供してきた従来製品の価値は毀損してしまい、優良企業は自社の地位を失ってしまう。

クローズド・イノベーションとは?

Yahoo!知恵袋
クローズド・イノベーションは、「企業が内部の経営資源のみを利用して進める研究開発活動」といえる。

研究開発活動の対象製品あるいは事業のライフ・サイクルが比較的長い場合に有用な方法であり、いわゆる“規模の経済”をすでに達成している製品分野や事業分野においてより効果的である。

オープン・イノベーションとは?

コトバンク
新技術・新製品の開発に際して、組織の枠組みを越え、広く知識・技術の結集を図ること。

知っておきたいIT経営用語
自社技術だけでなく他社が持つ技術やアイデアを組み合わせて、革新的な商品やビジネスモデルを生み出すこと。
自社の研究開発力だけに頼るやり方と対比される。

外部の開発力を活用したり、知的財産権を他社に使用させたりすることで革新的なビジネスモデルなどを生み出し利益を得る考え方をオープン・イノベーションといいます。

Yahoo!知恵袋
オープン・イノベーションは、「企業が社外の経営資源なども利用した研究開発活動」である。

クローズド・イノベーションとは逆に、対象製品あるいは事業のライフ・サイクルが比較的短い場合、つまり、企業間競争が激しい局面に有用である。
加えて、対象製品や事業が複数の技術分野に及ぶような多様な技術や事業基盤を要する場合に有効である。

研究開発活動のリスクを低減する手段としても、オープン・イノベーションは用いられる。

イノベーションが起こりやすい組織作りに必要な事って何だろう?
(パート2)

んでー・・・

次に、例えばこんなのからも考えてみるのはどーでしょう?
( ´ ▽ ` )ノ

日本のイノベーション信仰

「どうする? 日本企業」
日本には、イノベーション信仰が深く根を下ろしています。
技術の力でイノベーションさえ成し遂げれば、利益はあとからついてくる。

逆に、イノベーションで遅れをとると、手も足も出ない。
トップから現場まで、そう堅く信じているのです。

これが真実なら別に騒ぎ立てる必要などないのですが、海外に目を向けると、どうやら違うことに気付かされます。

日本企業の収益力は、技術志向を謳わない海外企業に比べると比較にならないほど低く、イノベーションのあとに利益がついてきている気配がありません。
そこを直視すると、日本企業が重視する技術イノベーションの普遍的効力については、疑義を挟まざるをえないのです。

日本の企業はよく横並びと言われますが、それは同期性によるところが大きいのではないでしょうか。

土台を固める時期には、A社もB社も土台固めに専念し、それが一段落すると、今度はA社もB社も一斉に製品を磨きにかかるという具合です。
この製品磨きの段階で抜きつ抜かれつの競争を経験した人が「他社にできないものを創り上げてきたからこそ、今日の我が社の繁栄がある」と信じるに至っても、無理はありません。

しかし、日本の企業とは同期していない海外の企業は、平気で異次元の競争を仕掛けてきます。

そのため、製品次元やオペレーション次元の競争にどっぷり浸かっていた日本企業にとっては、グローバリゼーションが鬼門となりました。

いったん「立地」や「構え」を崩されてしまうと、いくらイノベーションで対抗しても、体力を消耗するだけです。
この消耗戦を、いま日本企業が大挙して戦っている様は、直視に耐えません。

利潤第一主義のイノベーション競争

「「国際競争力」とは何か」
シュンペーターが整理した5つの内容は、今日のイノベーションにもあてはまる基本的な規定といってもよいでしょう。

シュンペーターが想定していた「イノベーション」は、あくまでも企業レベルの、企業の発展の内的要因としてのイノベーションでした。
しかし、米国が1980年代以降に国家的な「競争力戦略」のなかで柱に据えた「イノベーション戦略」は、企業のイノベーションにとどまらず、国家的なシステムしてのイノベーションでした。

日本の国家的な「イノベーション戦略」は、米国よりもかなり遅れて1990年代後半以降に本格化し、科学・技術関係者や大学・研究機構などとの十分な合意もなされないまま、財界主導の「構造改革」路線の導入と結びつきながら展開されてきました。

そのために、日本の「イノベーション戦略」の実行とともに、さまざまな矛盾をつくり出してきました。

社会の発展のためには、どのような時代、どのような社会であっても、公正なルールのもとでの節度あるイノベーション競争は必要なことです。

しかし、それは、あまりにも利潤第一主義のイノベーション競争ではなく、国民の暮らしを豊かにし、働く条件を向上させるようなイノベーション競争、世界の国々が地球と自然と環境を守り、平和な共存共栄の人類社会をめざすためのイノベーション競争でなければならないでしょう。

イノベーションを起こしている企業は明確なビジョンを持っている

「「応援したくなる企業」の時代」
経済が右肩上がりの成長をつづけていた頃なら、成功企業に追従すれば、2匹目のドジョウを得ることもできた。

しかし、市場が成熟し、お腹を空かせたドジョウ自体が減ったいま、ひと足遅れで柳の下に釣り糸を垂れても、もうドジョウはそこにはいない。
また、成熟したのち、市場そのものが縮小している業界も少なくない。

既存のフレームのなかで、競合企業を意識しながら、わずかな相対的差異をアピールするのではなく、フレーム自体を変えようとしなければ、いまの時代は生活者が真に求めているものをつくり出すのは難しい。

とはいえ、無鉄砲に規定の枠から離れようとすると、生活者の許容範囲から外れてしまう確率も高まる。
新しいというよりは単に奇をてらっただけにすぎず、だれも欲しがらないような独りよがりな新商品も時折見かける。
新しいフレームといっても、やみくもに探るにはリスクが大きすぎて、そんな冒険はできない、と躊躇するのも無理はない。

そこで必要なのが、他業界やまったく別の分野の知見を活かして、既存の業界の枠を外す”越境”の力だ。

ここでいう越境とは、既存の業界の枠や慣習を積極的に乗り越えて、隣の業界や市場に乗り込んでいくことである。
簡単にいうと、「進んで異物をミックスする」という意味での融合だ。

独自性を発揮して継続的にイノベーションを起こしている企業の多くは、かならずといっていいほど、この越境力をもっている。

モノをつくる企業はもちろんのこと、サービスを提供する企業もまた、異素材を取り入れる力があるからこそ、競合企業に惑わされることなく、新たな価値を打ち出すことができるのである。

ちなみに、競合企業の参照を失うと右往左往するしかなくなる企業は、たいてい「ビジョン」が明確になっていない。

逆に、独自性を発揮して、継続的にイノベーションを起こしている企業の多くは、かならずといっていいほど、明確なビジョンをもっている。

モノをつくる企業はもちろんのこと、サービスを提供する企業もまた、こうしたビジョンがあるからこそ、競合企業に惑わされることなく、独自の絶対価値を打ち出すことができるのである。

膨大なイノベーションが企業のあらゆる機能を変えつつある

「機械との競争」
汎用技術は、それ自体が時とともに向上するだけでなく、それを使う製造プロセスや企業や産業にもイノベーションを促す。
一言で言えば、次から次へと、広く、それも根深い恩恵をもたらすのが汎用技術なのである。

コンピュータは、現代における汎用技術である。
とりわけ、ネットワークと結びついたICTと呼ばれるものは強力な汎用技術だ。

安価なITC資本財が利用できるようになると、企業はさまざまなインプットを、これまでとはちがう劇的に効率的な方法で活用できるようになる。
こうしてICTを利用する産業では、ごく安価なコンピュータや通信技術のおかげで、相互補完的な発明が次々に生み出され絶えず拡がっていく。

汎用技術が、生みの親の産業にだけ利益をもたらすわけではないことに注目してほしい。
たとえばコンピュータは、ハイテク産業のみならず、デジタル技術やデータを扱う産業すべてにメリットをもたらす。

そして今日では、あらゆる産業がこれに該当する。

コンピュータとネットワークがもたらす新しいチャンスはそれからそれへと拡がっていく。
それは創造的破壊の継続的なプロセスであり、新技術と既存技術を組み合わせることによって、仕事、職業、ひいては企業のあり方そのものにも深い変化をもたらすだろう。

こうした変化が重なり補い合って、可能性は絶えず拡がっていく。

インターネットの出現で、すべての人が世界中の知識や知恵を利用できるようになった。
これは、従来は考えられなかったことである。

また企業は、新市場開拓の手段と新たな販売チャネルを手にすることができた。
さらに企業向けソフトウェアのおかげで、企業はまったく新しい業務プロセスを設計し、広範囲の業務をつねに視野におさめてコントロールし、膨大なデータを収集・分析することも可能になった。

こうした進歩は、時が経てば色あせて消えてしまうようなものではない。
それどころか、初期の進歩と後発の進歩とが組み合わされ新たな発展につながるという具合に、一段と進歩し続けるだろう。

膨大なイノベーションが、製造、流通、販売、メディア、金融、法律、医療、研究、経営、マーケティングなど、経済のあらゆる分野、企業のあらゆる機能を変えつつある。

十分に活用されていない機械を見つけて利用すること、もっとうまく活用できる人材やスキルを発掘して活かすこと、供給が途絶えたときに使える余剰在庫の存在を知っておくことなどは、すぐれた新技術に関する知識と同じぐらい、社会にとって役立つものである。

ありがたいことにデジタル技術は、分散した人それぞれの知識を経済全体の利益のために活用する機会を大量に生み出している。

インターネットはムーアの法則に従う安価なコンピュータや他の多数のイノベーションを活用してきた。
こうした先行イノベーションがなかったら、何の価値も生み出すことはできなかっただろう。

イノベーションの過程では、以前のイノベーションを組み合わせ、さらにそこに別のイノベーションを継ぎ足す、といったことがひんぱんに行われる。

だから、アクセス可能なアイデアや個人が広くプールされているほど、イノベーションが生まれるチャンスは増える。

組み合わせるパーツが枯渇する恐れはまずない。

仮にテクノロジーの進歩がいまこの瞬間に止まったとしても、さまざまなアプリケーション、マシン、タスク、流通チャネルを組み合わせることによって、とても使い尽くせないような新たなプロセスや新たな製品を作り出すことができるだろう。

かつてトーマス・エジソンは、電球の材料として最適の組み合わせを試行錯誤していたときに、こう言った。

「私は一度も失敗していない。うまくいかない方法を1万通り見つけただけだ」

これを1000万人の起業家が同時並行的にやったとしたら・・・
どうだろう、イノベーションを生み出すポテンシャルがどれほど大きいか、いくらか想像がつくのではないだろうか。

このポテンシャルの大半は、まだ眠っているのである。

無駄を全部排除したら、イノベーションも全部排除されてしまう

「経営の未来」
イノベーションにはいくつかの種類がある。

業務イノベーション、製品イノベーション、戦略イノベーション、そしてもちろん経営管理イノベーションである。

どのイノベーションもそれぞれ独自の形で成功に貢献するが、これらのイノベーションを、上に行くほど価値創造と競走上の防御力が高くなる階層図で示すとしたら、経営管理イノベーションが一番上にくる。

○ 経営管理イノベーション

○ 戦略イノベーション

○ 製品 / サービス・イノベーション

○ 業務イノベーション

その理由を理解することは、経営管理イノベーションに取り組む姿勢を社内に築くための重要な一歩である。

要は、すべての種類のイノベーションが必ずしも同等ではないということだ。

大きな広い範囲にかかわる問題に焦点が当てられるなら、経営管理イノベーションには、容易には模倣できない優位を生み出す比類ない力がある。
なぜかというと、一口に異端といっても、表層のみの異端もあれば、根源的な異端もあるからだ。

たとえばファッションの好みを調整することは、宗教的信念を変えることよりおそらく簡単だろう。
同様に、ほとんどの企業幹部にとって、破壊的なビジネスモデルの利点を認めることは、固く信じている経営管理論の中核的な教義を捨てることより簡単なのだ。

戦略のライフサイクルが短くなっている世界において、イノベーションは企業がその成功の持続期間を引き延ばすことができる唯一の方法である。
それは容赦ない競争の世界で企業が生き残るための唯一の方法でもある。

参入障壁の崩壊、超効率的な競争相手、顧客の力・・・
これらの要因がこれから先、利幅を圧縮していくだろう。

この苛酷な新世界では、あらゆる会社が厳しい選択を迫られることになる。
イノベーションの炎を燃え立たせるか、それとも極端に低い人件費だけが生き残るか倒産するかを分かつ要因となる世界で、ぎりぎりでやっていく覚悟をするか、という選択である。

この点を考えると、イノベーションをすべての社員の業務にしている企業がほとんどないのは驚くべきことだ。
大方の企業で、イノベーションは依然として組織の片隅に追いやられている。

効率を追求するなかで、企業は業務から多くの無駄をそぎ落としてきた。
それ自体は、もちろん悪いことではない。
在庫レベルの低減、運転資本の縮小、一般管理費の削減という目標に異を唱えられる人間はどこにもいない。

だが、問題は、会社から無駄を全部排除したら、イノベーションも全部排除されてしまうことだ。

イノベーションには時間が必要だ。

イノベーションを行なう組織では、トップマネジメントの役割が違う

「マネジメント」
イノベーションとは姿勢であり、行動である。
特に、それはトップマネジメントの姿勢であり、行動である。

イノベーションを行なう組織では、トップマネジメントの役割が違う。

イノベーションを行なう組織となるためには、トップマネジメント自身がイノベーションの推進役となる必要がある。

イノベーションのためのイノベーションはイノベーションとはならない

イノベーションに成功するには3つの心得がある
ドラッカーは、イノベーションに成功するには、3つの心得が必要だという。
いずれも当たり前のことでありながら、しばしば無視される。

1. 集中しなければならない

第一に、集中しなければならない。
複数の異なる分野でイノベーションに成功することはほとんどない。

イノベーションには、勤勉、持続、献身を必要とする。
集中することなくして、これらのものを手にすることはできない。
知識は多分野のものを必要とするであろう。
だが、目指すものについては、集中がなければならない。

2. 強みを基盤としなければならない

第二に、強みを基盤としなければならない。

あらゆる人、あらゆる組織に、得意と不得意がある。
イノベーションに利用できるのは、得意とする能力である。

あらゆる機会を検討し、自らの能力を最も生かしてくれる機会を探す。
ありがたいことに、多くの場合、強みと価値観は一致する。

4. 世の中を大きく変えるものでなければならない

第三に、世の中を大きく変えるものでなければならない。
イノベーションとは、あくまでも市場志向たるべきものである。

誰かが買って、使ってくれなければ、イノベーションとはならない。
イノベーションとは、市場に発し、市場で花開き、市場で実を結ぶべきものである。

イノベーションのためのイノベーションは、珍奇なものは生んでも、イノベーションとはならない。

イノベーションに逆らうような企業の仕組み

「似た人ばかり」採用する会社に欠けた視点
イノベーションが重要なのに、企業はなぜそれに逆らうような仕組みになっているのか疑問だ。

マネジャーは皆、同じ考え方をするよう訓練され、特定の部署だけに独創的なアイデアを生み出すことを求める。

会社は同じ方法で同じ大学の学生を採用し、同じような仕事に就かせる。
そして彼らは似たような成果を挙げるだろう。

しかし、誰もが同じやり方で同じことをしていたら、革新も差別化も期待できない。

かつてないスピードで経済が変化する中、企業はどのような従業員を「適材」とするのか見直しを迫られている。

そして今日のような時代には、創造的な人々が必要だ。
そもそも「創造的で革新的な企業」などというものは存在しない。

あるのは、そういう企業をつくる「創造的で革新的な人々」である。
すべては「人」から始まるのだ。

多くのマネジャーは、実験的な試みをさせるより、失敗を防ぐことを重視する。

だが、創造性を追求するマネジャーは、チームのメンバーに対する指示・監督・細かい管理は行わず、彼らを助け、導き、彼らのアイディアを社内に広く伝える役割を果たす。

会社での序列は、部屋の場所や会議室の座席を見ればわかる。
役員は角部屋を与えられ、会議室では上席に座る。

しかし、創造力には肩書きも序列も関係ない。

イノベーションとは単に「新しいことをやる」ということではない

戦略のイノベーション
このところ(というか、ずいぶん前からだが)「イノベーションが重要だ!」という話がやたらと飛び交っている。

もちろんそれはその通りなのだが、イノベーションとは単に「新しいことをやる」ということではない。
進歩(progress)とイノベーションとはまったく異なる概念だ。

近年の「イノベーション!」という議論には、ここを混同していることが少なくない。
イノベーションを進歩とはき違えてしまうと、変な話になる。

イノベーションの本質が非連続性にあるとしても、単に斬新なものを提出するだけではイノベーションにならない。
それが非連続であったとしても、単純に斬新なだけでは、顧客には受け入れられない。

イノベーションとは供給よりも需要に関わる問題である。
多くの人々に受け入れられて、その結果、社会にインパクトをもたらすものでなければイノベーションとは言えない。

イノベーションは、「できるかできないか」よりも「思いつくかつかないか」の問題であることが多い。
難しいからできないのではなく、それまで誰も思いついていないだけなのだ。

だから、「『なぜこれが今までなかったんだろう』。これがイノベーションに対する最大の賛辞である」とドラッカーは言う。

社会にインパクトをもたらし、人々の生活を変えるようなイノベーションほど、「言われてみれば当たり前」という面がある。

イノベーションは「あるべき」ではなく後からそう呼んでもらえるもの

イノベーションとは、後から「あれがそうだったのか」と気づくもの
国や企業がイノベーションの重要性をいくら叫んでも、大きなイノベーションを起こすことは容易ではありません。
しかし、イノベーションにつながるような小さな芽は、研究や生産の現場に、また顧客と市場の接点にたくさんあります。

イノベーションというと「技術革新」をイメージしがちですが、決してそのような狭い意味だけでありません。
広い意味での革新 ── つまり、方式や制度、組織などの古い枠組みを壊し、新しい仕組みを作り上げることが本来の意味です。

イノベーションを起こすには、既存の概念にとらわれず、自由な発想で物事を考える必要があります。
また、いわゆる定説にこだわったり、過去の成功体験に酔ったりしていては、決して新しいものは生まれません。

イノベーションは、まず「あるべき」ではなく、後からそう呼んでもらえるものなのです。

イノベーションがもとになり、新しい社会が作られる

「グローバル・マーケティング入門」
イノベーションの実現により、人々の生活が楽しく便利に豊かになります。
その結果、価値観や生活様式の変化も引き起こされます。

世界的な経済危機を迎えている現在こそ、既存の製品、方法、組織、市場にとらわれないで創造的な破壊を起こし、新しい価値を創造することが求められています。

イノベーションがもとになり、それが実用化され、コモディティ化していくことで、多くの国で昔の世代より経済レベルが向上しています。
ユートピアには程遠いかもしれませんが、グローバル化で富が世界の人々に共有されるようになってきているのです。

現在は経済不況に見舞われているため、明るい未来は想像し難いのですが、過去の大恐慌も克服し、英知を集めたことで現在があるのです。

これからも様々なイノベーションがもとになり、新しい社会が作られるでしょう。

イノベーションを引き起こすためには、発想の転換が必要

「ホールシステム・アプローチ」
日本が失われた20年から立ち直れずにいる中で、世界の経済地図はすっかり変わってしまいました。
今では「日米欧」の枠組みで世界市場の枠組みを見ていればよかった80年代ははるか昔のことになりました。

中国など新興諸国の台頭により市場環境、技術環境、資源環境などすべてが一変した今、日本企業にとってあらゆる分野でのイノベーションが強く求められています。

イノベーションを引き起こすためには、発想の転換が必要であることはいうまでもありません。
そのためには、異質なものや人との出会いが不可欠です。

また、拒絶しようとしても受け入れざるを得ない異質なものが原因で巻き込まれる混沌の中から、新しいものが生まれるというメカニズムもよく知られています。

イノベーションの原動力は、思いやりや貢献の意識

「学習する組織 -現場に変化のタネをまく-」
どのような組織でもイノベーションを行いたいと思っているだろうが、なかなかうまくいかないようである。

多くの組織のメンバーは、外部の環境変化に対する感受性が低く、何となくわかっているようでいて、肌身には感じておらず、はっきり自覚するようには認知していない。

この外部感受性を開発するには、どうすればいいのだろうか。

外部に対する感受性は、内部に対する感受性が高まるにつれて高まるという傾向がある。
自分について深く気づくことができるようになると、周囲のことに気づくようになるのである。

社会の変化を感じるには、自分の組織が分からなければならないし、自分の組織が分かるには、所属するメンバーのことが分からなければならない。
さらに、所属するメンバーなど周囲の人のことが分かるには、自分自身のことが分からなければならないのである。

そういった意味で、イノベーションを実施できるようなメンバーを育成するには、自分自身の内面の探求から始める方が、遠回りのようで近道だと思う。

自分自身がどうなりたいのか、どんなことを目指して生きてきたのか、どんなときに達成感や充実感を感じたのか、どんなときに成功して、どんなときに失敗してきたのか、どんな強みを持っているのか、などを振り返る。

周囲の人は何を目的として日々生きているのか理解することができ、ああ、こういうことを目指してこういう行動をするのかということが分かるから、相手を深く許容できるようになる。

組織というのは、人と人との集まりである。

一人ひとりが多様な価値観と特性を持っているから、この一人ひとりを理解できて、初めて組織全体を理解できるようになる。

このように、内側が見えると隣接する周辺が見え、それが見えるとさらにその外側が見えるようになるのではないか。

外側を生かすために内側を変えていくイノベーションの原動力の一つは、周囲に対する思いやりや貢献の意識かもしれない。

多様性がない会社にイノベーションは生まれない

多様性がない会社にイノベーションは生まれない
多様な人たちが集まったときに、議論あるいは論争が起こることは多々あります。

例えば文化や商習慣の違いから「1+1はなぜ2なんだ?」といった非常に根源的なことを問われたとしましょう。

そこで「そんなもん、2と決まっているから2なのだ!」と頭ごなしに言いたくなる気持ちもあるでしょう。
しかしそこからコラボレーションは生まれません。

時には「いや待てよ、3の場合もあるか?」と考えることで、皆で同じ方向を向くきっかけになりうるのです。

商品開発をめぐる議論も同様です。
これは当然、社内に限ったことではありません。
関連企業、パートナー企業に対してもそうです。

「こちらは顧客なのだから、とにかく言うことを聞け」という態度で、コラボレーションが生まれるでしょうか。
パートナーであるはずの人たちも心が入らず、「やっつけ仕事」をしてしまうでしょう。

性別や国籍、部署、所属会社といったダイバーシティの中で、率直に議論してコラボレーションを生むことがビジネスを推し進めるのです。

男性、女性の多様性のみならず、年功序列を越えた登用、プロパー社員と中途採用社員の組み合わせ、外国人の採用、パートナー企業との新たな取り組み、社外取締役やアドバイザーの活用、一般社会とのオープンイノベーションの仕組みなど、従来の内向きな経営を変革するカギとなるダイバーシティを実現する方法はたくさんあるのではないでしょうか。

チームによるイノベーションの力

「現場の「知恵」が働く チームイノベーション」
企業がかつてないほど多様な課題を突きつけられているなかで、いかにショートサイクルで課題をこなして結果を出していくか、その義務感を背負って、たくさんの仕事をさばくことを迫られているのが多くの現場の姿である。

競争環境にあって、これからどこに優位性を求めて勝負していくのかといえば、もはや力をもつのは、ひと握りの才能による突然変異のような「発明・発見」ではない。

経営のめざす方向性や方針やプランを、市場や顧客との間に立って実行可能なものに具体化し、実行を通じて新しいものを生み出していくことのできる「チームによるイノベーションの力」だ。

それには現場のたくさんの知恵を要する。

これは、秀でた知恵や能力をもつ「個人」をどう育てるか、という個人レベルの知恵の話ではない。
もっと大きな環境として、経営はどうやって組織的に人の知恵が発現しやすい状態をつくるか、という「組織レベルの知恵」の問題だ。

それは見方を変えれば、企業にとって、人の可能性を組織の可能性に変える方法を新たに身につけるということなのだ。

ところが、現実の現場は息も絶えだえの状態だ。
彼らの大半は、いつも仕事の山と向かい合い、それを処理することに追われている状態だ。

いくら上司が「提案が少ない」「もっと考えてほしい」と願っても、実際のところ部下のほうにも考えるための時間的・物理的な余裕がないのである。
当然、精神的な余裕もない。

深刻だと思うのは、「この仕事に達成感なんてない」と淡々と告白する中堅・若手がかなりいることだ。
そういう人たちの話を詳しく聞くと、無力感の漂う心の情景が浮かんでくる。

この感覚は、ものづくりの醍醐味とはほど遠い。
しかも、今の仕事のなかには創意工夫の出番はないと、あきらめてしまっているのである。

もっとこうしたほうがいいのではないかと創意工夫をする人間らしい営みがあるからこそ、人の気持ちは前向きに働くものだ。
しかし、そういう環境は、今のような状況だとなおさら意図的に整備しなければ生まれない。

根本的に、人が自発的に考えることに向かうような環境がつくられていない、というマネジメントの問題もある。

このような状況は、個々の誰かに問題があるというよりは、全体に”何かが”欠けているケースが多い。
もっとも大きな問題は、上司の側も部下の側も忙しさに追われて「人とつながっていない」ことだろう。

困っても相談する相手がいない。
協力し合える関係がつくられていない。

それぞれが抱えているものを自分一人の頑張りでこなしていくしか術のない、孤立した状態になっている。

組織や職場の人が分断されてバラバラなのである。

「人」は、自らの意欲や関心を原動力にして人とつながり、そこに生まれる機会や流れのなかで、新しい知恵を生み出していく。
このような目には見えない「知恵」と「つながり」という伸びしろによって、組織は可能性を拡げながらさまざまな課題を解決していく。

その生きているはずの「人」が、萎縮して塩漬けになっているのである。

そういう知恵の生まれにくい環境をよく理解していないと、「うちの社員はいわれたことしかやらない」「自分で考えて仕事ができない」と外部から人を採って戦力強化をする、「生産性が低い」と管理ツールを導入する、といった矢継ぎ早に繰り出す目先の打ち手が逆効果になってしまうことがある。

そのことが、さらに社員の気持ちを冷え込ませてしまうことにもなりかねない。
だからこそ、現状を違う視点で問い直す必要があるのだ。

自社には本当に知恵がないのか。

秀でた能力や経験の持ち主を外部から採って戦力の強化をするしか方法がないほど、今の組織には人材が枯渇しているのだろうか。

日本企業にはイノベーション以前に問題がある

日本企業にはイノベーション以前に問題がある
オープン・イノベーションは、ダイバーシティと切り離しては考えられません。

人種や性別、国籍、年齢など、様々な背景を持つ幅広い人材の多彩なアイデアを活用することで、実現していくものだからです。

ところが、日本の企業がオープン・イノベーションについて語るのを聞いていると、単に、他の企業の成果を、直接的に活用することなどに限定してとらえている印象があります。

そうではなく、世界中から多様な人々が生み出す優れた知恵を集めて、成果に結び付けることなのです。
優秀な人材という限られた資源を、きちんと集めて使いこなさない限り、実現できません。

日本の企業にありがちな、単一の価値観に基づいたモノカルチャーの組織での取り組みでは、同じような意見しか出てきません。

「新しい目的の定義」ができたときに、イノベーションが起こる

イノベーションは「個人的頑張り」から「組織的活動へ」
「顧客の課題を解決する」という時、日本ではどうしても「もっと軽く」「もっと薄く」「もっといい色で」というような手段の話ばかりが出てきてしまいます。

与えられた目的に対して複数の手段を提供するという思考パターンが、至上命題になってしまう。
これでは目の前の課題は解決できますが、顧客の期待をはるかに超える創造的な目的の提案というのは生まれて来ない。

視野を目の前の顧客に留めずに、その先まで広く見据え、誰もが気づかなかった「新しい目的の定義」ができたときに、時代を変えるようなイノベーションが起こるのではないでしょうか?

日本企業が抱える問題点は、目的喪失と同時に、個々人が心の内に持っている目的を組織的にオーケストレーションできていない、という点にもあると思っています。
日本企業はともすると個人プレーによってなんとか危機を乗り越えている部分が大きくて、集団的な力を発揮する仕組みができていない。

日本にも光る人材やアイディアのタネはいくらでも存在します。

個々人の持つ知識というのはバラバラに存在していてもあまり意味はなくて、知識と知識がぶつかり合い、化学反応を起こすことによって新しい何かが生まれる。
そのためには、それぞれの組織体が知の化学反応を誘発するような、生態系にも似たシステムを持つ必要があるのです。

環境さえ整えば、イノベーションはどこでも生まれる可能性がある

「ゼロのちから」
イノベーションはたいてい必要性から生まれ、緊急性によって発展する。
残念ながらこの必要性が多くの企業には見られない。

社員には危機感があるだろうか?
居心地のいい仕切りのなかで仕事をし、今すぐに大きなことを成し遂げる必要性はないと感じているかもしれない。

仕事熱心で能力があっても、社員は、自分を取るに足らない存在だと感じている。
自分たちの仕事が会社の生き残りを左右するほど重要だとは思っていない。

社員の一人にしかすぎず、チームの一員と感じたり、仲間とともにひとつの目標に向かっているとも思っていない。
新しいものを生み出そうというやる気もない。

お気に入りのプロジェクトに膨大な労力と創造性を発揮する気にもならない。
なぜならお気に入りのプロジェクトがないからだ。

環境さえ整えば、イノベーションはどこでも生まれる可能性がある。
巨大企業は、ゲームのルールを変える怪物をつくることはできないだろう。

大企業は規模の大きさが足かせになり、部署の垣根、規則、伝統、そして官僚的な組織にありがちなその他の要素によって手足を縛られる。
巨大企業が大きな目標を達成するためにイノベーティブな製品やサービスを開発しようと努力しても、その努力はたいてい実らない。

大企業は安全を優先するからだ。
多様な意見を取り入れることもできない。
社内政治のために多くの妥協を強いられる。

もちろん、大企業でもイノベーションは生まれる。
だがそれは、特権的な裁量を与えられた少人数のチーム、つまり非営利によく似た環境で起きる。

創造性は、みんながひじをつつき合う環境で生まれる。
小さな仕切りのない職場はある程度の軋轢をも生み、その軋轢がクリエイティブな情熱を生み出す。

専門性はさまざまでも、ひとつの目標で結ばれた人々がアイデアを交換し合うことで組織の創造性が育まれる。
別々の2つのいい味がひとつになれば、さらにおいしいものができる。

社員はなぜイノベーションが必要なのか知らなければならない。

部下の前で創造性の大切さについて演説したり、会社の核になる価値観としてイノベーションを挙げても、あまり効果はない。

社員は外向きの目標以上のものを必要としている。
社員はそれを正当化する必要がある。
過去の古い考え方を捨てて新しい境地に自分を押し出す理由が必要なのだ。

イノベーションの理由として避けなければならないのは、「経営陣の願望」だ。

CEOが送りつけてくる、びっくりマークや「なんとかイズム」という言葉でいっぱいのメールは、まったく創造性を刺激することにつながらない。

「イノベーションがここにある」と謳ったポスターなど、ホワイトハウスの前で撮った写真を自宅と呼ぶようなものだ。
何かを口にしたからと言って、それが必ず実現するわけではない。

イノベーションを特別プロジェクトや特殊チームの任務にしてはいけない。
創造性を特別な出来事や訓練として考えると、日常業務から創意工夫がなくなってしまう。

イノベーションは、多様な経験から生まれる。
いろいろな角度でものを見るようになり、新しいものをつくり出す素地ができる。

今あるものを工夫して使うこと(ゼロの予算で)は、それ自体がイノベーティブな行動だ。
それまでに慣れ親しんだやり方でないことを考える必要に迫られるからだ。

イノベーションが起こりやすい組織作りに必要な事って何だろう?
(パート3)

うーむ・・・
どっ・・・、どーでしょう???

「そっ・・・、そーだったかのかー! ガ━━(= ̄□ ̄=)━━ン!! 」
「うぉー・・・、今のやり方じゃー逆効果なのかも・・・ヾ(.;.;゜Д゜)ノ 」

という方も、いらっしゃれば・・・

「ナルホド・・・、ちょっぴりわかった気がするかも・・・ ヽ(´ー`)ノ 」
「あ、なーんだー、そーだったんだ~ (〃▽〃) 」

という方も、いらっしゃれば・・・

「わかったよーなわからんよーな・・・ ( ̄д ̄;) 」
「やっぱ、頭がウニ状態じゃー!よくわからーん! \(  ̄曲 ̄)/ 」

という方も、いらっしゃるんじゃーないでしょうか?

ううーむ・・・

それぞれの言葉の意味がわからなければ
気づけないこと、気がつかないこともあるけど・・・

それぞれの言葉の意味だけを見ていても
それぞれの言葉の違いだけを見ていても

気づけないこと、気がつかないこともある

んじゃーないかな~???

なーんて、感じません? (^^)

他にも、例えば・・・

全体最適と部分最適の違いと協調性などとの関係って?
全体最適や部分最適って何? (´ε`;) 違いって?組織改革が進まない原因は部分最適?全体最適には何が必要?協調性と何か関係がある?全体や部分ってどの範囲?違和感を感じたり納得できなかったりする事もあるんだけど何で? (ーー;) などなど・・・
会社の方向性を決めるには?何が必要なんだろう?(1)
会社の方向性を決めるには何をどーしたらいい?o( ̄_ ̄|||)o 会社の方向性を決めるには何が必要?会社の方向性を示すのが経営者の仕事でもあり役割でもあるのはわかっているけど、どーしても迷っちゃうんだよね・・・ (o´д`o)=3 などなど・・・
顧客とは?自社の顧客って誰?誰が自社のお客様?
顧客って何? (;´゚д゚`) 顧客の意味って?自社の顧客って誰?誰が自社のお客様?自社の顧客やお客様って誰ですか? って質問したらそんな暇があったら売上を上げろ!ノルマを達成しろ!って怒られちゃうしそんなにヘンな質問? (T▽T) などなど・・・
売上減少、利益低下、赤字の本当の原因って何だろう?
売上が減少して利益も低下して赤字になっちゃったよー!忙しいし残業もしているのに何が原因なのかよくわからないよー!どーしたらいいんだよー! ( ▽|||) 売上減少、利益低下、赤字だからリストラするしかないよね・・・(_ _|||) などなど・・・
下請けいじめとは?下請法に違反する行為等って?
下請けいじめって何?(ーー;) 下請法に違反する行為って?下請けいじめをされても中小零細企業は我慢して泣き寝入りするしかないから一か八か下請けからの脱却を目指すべきなのかな~?いっそ廃業しちゃった方がいいのかも? (´;ω;`) などなど・・・
元請け、下請け、孫請け、一次請けとは?多重下請け構造って?
元請け、下請け、孫請け、一次請け、二次請けって何がどう違う? ( ̄▽ ̄;) 多重下請け構造の業界のせいか、客先常駐していると、どこの会社で働いていて、誰の指示が優先されるのかわからなくなっちゃうんだけど!? ヽ(;▽;)ノ などなど・・・
人材、人財、人在、人罪、人済とは?違いや判断基準って?
人材、人財、人在、人罪、人済とか4つのジンザイや5つのジンザイって何?(* ̄_ ̄) 人材、人財、人在、人罪、人済の判断基準はどんな会社でも同じなんだろーか?何のための分類?目的って?メリットやデメリットって何だろ~?( ´・ω・`)などなど・・・
やる気、向上心、チャレンジ精神が持てる組織って?
やる気、向上心、チャレンジ精神が持てる組織って?( ̄∧ ̄ ) ウチの従業員からやる気が感じられないし向上心やチャレンジ精神を持ってくれないし。やる気、向上心、チャレンジ精神を持たせるにはどんな人材育成をやればいい? (;´Д`)ノ などなど・・・
組織だからできる事、組織でなくてもできる事って?(1)
組織だからできる事って何? ( ´△`;) 組織でなくてもできる事って?うちの会社って組織だからできることをやっていないんじゃないかな~?組織でなくてもできることばかりやっていたら何のための組織なのかわからないよね~ (;・∀・) などなど・・・
人材採用とは?従業員の雇用って何のため?
人材採用って何? ( ̄▽ ̄;) 何のため?人材採用のやり方って?採用するなら正社員?非正社員?新卒採用?中途採用?従業員を雇用するメリットやデメリットって?人材採用は時間もお金もかかるからアウトソーシングの方がいい? (´・ω・`) などなど・・・

などなども含めると、いろんな意味で考えさせられちゃいません? (^^)

ふーむ・・・、こーやって考えてみると・・・

まだ見えていないだけで・・・

意外なところにヒントがいっぱい溢れている
おお~っ ━━━━ヽ(゜Д゜)ノ━━━━ 見っけ~♪

のかも~???

なーんて、感じません?
(〃▽〃)

どっ・・・、どうでしょう???
皆さまは、どう思われますか?

ネクストストラテジーによる組織人事戦略支援(戦略的な組織づくり支援)の概要へ

【追伸1】
「・・・で、答えは何なのさ??? ヽ(;▽;)ノ 」と思った方へ

よろしければ、以下の記事も見てやっていただけると嬉しいです。
(^^)

「自律型人材が育つ組織って?」ブログについて
初めまして!「自律型人材が育つ組織って?」ブログ(ボログ?)をご訪問いただき、誠にありがとうございまするぅぅぅ~。海より深ぁーく (⌒人⌒) 感謝感謝ですぅ~♪ 当ブログは・・・
答えが見つからない、解決策が見つからない時には?
答えを探しているんだけど、探しても探してもしっくり来る答えが見つからないんだよね・・・ (;´д⊂) やっぱ探し方が悪いのかな~?いったい何をどーしたら、いい解決策が見つかるんだろ~??? o゚p(∴´⌒`∴)q゚o。 などなど・・・
「自分で考える」と「独りで考える」って同じ?組織力との関係って?
自分で考えると独りで考えるって同じ? p(´⌒`q) 組織力と何か関係がある?自分で考えなきゃ!って思って独りで必死に考えているんだけど全然進まないし、どーも煮詰まっちゃうし行き詰っちゃうし・・・ o゚p(∴´⌒`∴)q゚o。 などなど・・・
自律と自立の違いとは?自律型と自立型は何がどう違う?
自律と自立の違いって何? (;゜∇゜) 自律型と自立型って何がどう違うんだろ~?自律型人材が正しいんだろーか?それとも自立型人材が正しいんだろーか? 自律型人材育成?それとも自立型人材育成?どっちの方がいいの? ( ̄○ ̄;) などなど・・・
【追伸2】
「三方よしって何さ??? ヽ(`⌒´メ)ノ 」と思った方へ

よろしければ以下のページも見てやってもらえると嬉しいです。
(⌒人⌒)

三方よしとは?

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